何故、今「理研バイオ」なのか?

理研がSTAP問題で逆風に曝される中、あえて「理研」の名前をつけて起業することに驚く人たちがいます。私は、今だからこそ、「理研」の名を堂々と名乗りたいと思います。STAP問題で理研研究者は深く傷つき、いわれのない非難を受けています。ところが、ほとんど(残念ながら全てではありません)の研究者は世界のどこに出しても恥ずかしくない一流科学者です。これからも堂々と研究成果を世界に発信して欲しいと思います。彼ら・彼女らを応援鼓舞する意味でも、会社に「理研バイオ」という名前をつけました。

もう一つ理由があります。かつて理研は、必要な研究費の約8割を自らの事業収入で購っていました。これが本来の「理研精神」です。理研が「科学者の楽園」と呼ばれていたのはその頃の話です。このことを誤解している人が多いようです。ところが今は、研究費の96%以上を国民の税金に依存しています。その結果、理研の運営は、文部科学省と財務省のいいなりです。日本の官僚は優秀です。しかし、科学研究における現状把握や未来予想には限界があります。上述したように、咀嚼するべき情報量が大きすぎるのです。そのため、将来展望に欠ける科学政策が立案されることがあります。研究者の自由な発想に基づく独創的な研究こそが未来を切り開くのですが、日本の科学研究の構図はますますトップダウンの様相を増しています。私の夢は、将来「理研バイオ」が相応の利益を上げて、理研における生命科学研究を支えるようになって欲しいということです。生命科学ではありませんが、米国のアップルやマイクロソフトやFacebookがトップダウン方式で生まれるということは決してなかったと思います。もちろん、これまで起業した日本発バイオベンチャーの9割以上が成功せずに消えていったという現実は認識しています。基本的に創薬の世界は、勝つか負けるかしかありません。大胆、慎重かつスピーディーに攻める所存です。

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望遠

Sorrento, Italy.